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Q&A

遺言について

遺言書の内容を変更できますか?
遺言者の最終意思を尊重する趣旨から、遺言者は、いつでもその遺言を撤回したり変更したりすることが出来ます。公正証書遺言を自筆証書遺言で変更・取消しすることも出来ます。
自筆証書遺言の作り方は?
遺言者が、遺言書の全文・日付及び氏名を自書しこれに押印します。 日付で○月吉日では、遺言が、無効になります。押印は、なるべく実印でしましょう。 秘密保持のため遺言書は封筒に入れて封印しましょう。自筆証書遺言は、家庭裁判所に申し出て「検認」の手続きをうけなければなりません。
公正証書遺言のさい準備するものはなんでしょうか?
(1)本人の実印と印鑑証明書(又は運転免許証かパスポート)
(2) 遺言者と相続人の戸籍謄本
(3) 財産をもらう人の住民票(相続人の場合は戸籍謄本も)
(4) 土地・建物の登記簿謄本・固定資産評価証明書
(5) 証人の氏名・住所・職業・生年月日を書いたメモ(又は住民票)です。
遺言書を書き損じた時は?
訂正することができますが、加除訂正の仕方は非常に厳格で複雑です。 訂正の仕方を誤ると最悪の場合遺言全部が無効となりかねませんので、新たに遺言書を作り直すことをお勧めします。
遺言は誰でも作成できるのでしょうか?
民法は満25歳以上の者が遺言できるとしています。又遺言するには、一応の判断能力が必要です。ですので、未成年者や成年後見人でも遺言をすることが出来ます。
ただし、成年後見人が遺言するには医師2名以上の立会いが必要です。なお、遺言する時の能力は遺言する時に必要ですから正常な精神状態で遺言した者がその後心神喪失状態になって死亡しても遺言は有効です。
遺言書が見つかったらどのような手続きが必要でしょうか?
遅滞なく家庭裁判所にその遺言書を持って行き検認の申立をしなければなりません。 検認の手続で相続人又は代理人の立会いが必要です。これは相続人に対して遺言の存在と 内容を知らせると同時に遺言書の偽造・変造を防ぎ保存を確実にするためです。 したがって、この検認手続きを経ても遺言が有効であると判断するものではありません。 なお、検認の申立をしなかったり故意に遺言書を開封したりすると5万円以下の過料に処せられます。
数通の遺言書がでてきたらどの遺言所に沿って相続を実行すればいいのでしょうか?
遺言は遺言者の最終意思を尊重しますので、日付の新しい遺言が優先され日付の古い遺言は撤回されたものとされます。
パソコンで自筆証書遺言をつくれますか?
自筆証書遺言では遺言書の全文を遺言者が自ら手書きで書くことになっておりパソコンで書いた遺言は遺言として有効な遺言とはなりません。
遺言の保管はどうしたらいいでしょうか?
相続人が保管するのが一番多いようですが最近は貸し金庫に保管する遺言者も多いようです。やはり相続と利害関係を持たない公平な信頼できる第三者の人に事情を話して遺言書の保管を頼み死亡時に相続人等に報告してもらうのがいいでしょう。
法定相続分と異なった内容の遺言がある場合どちらが、優先されるでしょうか?
被相続人の意思を尊重して、遺言が優先されます。もっとも遺留分という制度によって一定の制約があります。
亡くなった父が公正証書遺言を残したらしいのですが、見つかりません。何か探す方法はないでしょうか?
亡くなった人の戸籍謄本・相続人や受遺者であることの証明書・本人証明となる運転免許証等持参して、公証人役場(どこでもよい)に行って調査を依頼します。
ちなみに東京では、昭和56年1月1日以降のものが登録されています。
遺言書が偽造された場合はどのような時が考えられるでしょうか?
仮に偽造が疑われていても家庭裁判所の検認手続きをします。
次に、家庭裁判所に遺言無効確認の調停申立をします。もし、当事者間で、この調停の合意が成立しない時又家庭裁判所が審判をしない時は、遺言無効確認の訴えを地方裁判所に提起します。
遺言書に遺言執行者の指定がない場合はどういったことが考えられるでしょうか?
遺言執行者が必要な場合には相続人・利害関係人等は家庭裁判所に対して、遺言執行者の選任を申立てます。
夫婦が互いに一通の遺言書で遺言するのは有効な遺言書になるでしょうか?
自由な遺言が出来ない又撤回の自由を妨げる等の理由で禁止されてます(民法975条)
相続人に対する「遺贈する」と「相続させる」との違いはなんですか?
以前は相続人に対する遺贈登記の登録免許税は相続登記に比べて5倍でしたが、 今は相続人の遺贈登記は相続登記と同じ税率になりました(不動産の価格の1000分の4)ただ、「遺贈する」ですと法定相続人全員の印鑑証明書が必要です。「相続させる」でしたら相続人が単独で相続登記を申請できしかも簡単にできます。 又農地の場合相続なら知事等の許可は不要です。

遺産分割について

夫が亡くなりました。相続人は妻である私と息子、そして義父ですが、息子はまだ12歳の未成年者です。母親である私が子供の代理人として遺産分割協議を行えばよいのでしょうか。
法律上、婚姻経験のない20未満の者(未成年者)は、その行為能力が制限されているため、原則として、法定代理人の同意を得ずに勝手に契約(法律行為)を結んだとしても、取り消されてしまうことがあります。
したがって、遺産分割協議も法律行為のひとつであるため、未成年者本人が協議書に自ら署名押印をしたとしても、それだけでは不十分です。
※ 家庭裁判所による特別代理人を選任せずに行った遺産分割審判手続きを無効とした判例(東京高決 昭和58.3.23)があります。

未成年者の場合は、通常、両親が法定代理人として、子供の生活全般における法律行為や財産管理を行うことになりますが、相続における遺産分割協議では、双方代理(子と共に親(父親・母親)も相続人に該当する場合)は認められていません。 これは、客観的に見れば子と代理人である親の利益が相反していることから、双方代理を認めてしまうと、公平な遺産分割が行われない恐れがあるためです。

よって、あなたのお子さんが未成年者であり、かつ、共同相続人の1人である以上、母親であるあなた以外の代理人を立てる必要がでてきます。

そこで、親権者であるあなたは、家庭裁判所(←特別代理人の選任を受ける子の住所地)に子の特別代理人を選任してもらい、お子さんに代わって、その特別代理人に遺産分割協議に参加してもらう必要があります。

特別代理人を選任してもらう際には、申立書に候補者記入欄がありますので、相続人にとって利害関係のない者(叔父・叔母、弁護士など)を候補者として記入しておくと良いでしょう。
夫が交通事故で亡くなりましたが、現在、私は2人目の子を身ごもっています。 胎児は相続人になりえるのでしょうか?また、もし仮に胎児にも相続人としての資格があるならば、遺産分割はどのようにしたらよいのでしょうか?
相続における胎児の扱いについては、法律上、次のような規定があります。
①胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。
②前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、これを適用しない。

【民法 第886条】
したがって、まだ生まれてきてはいませんが、あなたが身ごもっているお子さんについても、一応、相続人としての権利があるのは確かです。さて、問題は、遺産分割の方です。
もし仮に、胎児が生まれてくることを前提に、先に遺産分割協議を行ってしまうと、実は1人ではなく双子(三つ子)だった、あるいは流産してしまった等の問題が発生した場合、後に各共同相続人の相続分が変わってきてしまうため、面倒なことになってきます。

胎児の遺産分割については、学説でも分かれており、①胎児が生まれてくるまでは遺産分割協議はできないとする説、②遺産分割協議は行えるが、生きて生まれてきた場合には、事後、価額による支払をすればよいとする説がありますが、先に述べた理由からいっても、胎児が生まれてくるまでは、遺産分割は待った方が無難であると思われます。
所在のわからない相続人がいるため、遺産分割協議を行うことができません。こういった場合は、どうすればいいのでしょうか。
家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申立てて、この財産管理人が不在者の代わりに遺産分割協議に参加することで、遺産を分割することができます。このほか、行方不明の状態が長期間続いている場合は、失踪宣告を受けて、死亡したものとする方法もあります。
父の遺産の分割協議を終えたあとに、父の子と名乗る人物が現れました。戸籍を調べてみると、確かに、父が認知した子でした。分割協議は一からやり直さなければなりませんか?
相続人を一人でも欠いた遺産分割協議は「無効」ですから、やはり遺産分割協議はやり直さなければなりません。
なお、被相続人(当該事例では父)の死亡後に、認知の訴えや遺言により認知され、相続人になるケースもあります。
この場合、既に遺産分割協議が終了しているときには、相続分に応じた価額を支払えばよいことになっています。
相続人に未成年者がいます。どのように遺産分割協議をすればよろしいでしょうか?
未成年者は行為能力がありませんので、未成年者自らが遺産分割協議することはできません。
そして、親と子が相続人である場合には、親は未成年者を代理することはできません(民法826条)。
つまり、親が、その子とともに遺産分割の協議に参加する場合には、民法第826条(利益相反行為)の規定により特別代理人の選任を要します。
また、同じ者の親権に服する未成年者が2人以上いる場合には、それぞれ特別代理人の選任を必要とします。子と他の子との利益が相反するからです。
    特別代理人は子の住所地の家庭裁判所に選任を申し立てます。申立に必要な書類は下記のとおりです。
   ・申立書1通
   ・申立人(親権者),子の戸籍謄本各1通
   ・特別代理人候補者の戸籍謄本,住民票各1通
   ・利益相反行為に関する書面(遺産分割協議書の案)
   申立に必要な費用
   ・子1人につき収入印紙000円
   ・連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認してください。)
※事案によっては,このほかの資料の提出をお願いすることがあります。
このように未成年者を相続人とした遺産分割協議はできますが、まだ、胎児の段階では、 胎児の数、相続関係が未確定ですので、胎児を相続人とした遺産分割協議はできません。
相続人に未成年者がいます。どのようにすればいいですか
未成年者は遺産分割協議することができません。そのため成年になるのを待つか、代理人によって協議をしなければなりません。
未成年者の代理人は通常は親ですが、相続の場合、親子揃って相続人であるケースが多く、この場合親と子供の利益が相反することになり、親が子供の代理人として分割協議をする事が出来ません。また、数人の子供を一人で代理することもできません。

そのため、未成年者ひとりひとりに『特別代理人』をつけます。特別代理人は家庭裁判所に選任を申し立てます。 なお、『特別代理人として祖父を選任してほしい』といった申し立てができますので、親族内で遺産分割協議をすることが可能です。
私は実印を持っていません。遺産分割協議書は認印でもいいですか?
お住まいの市町村役場に印鑑登録をしてください。実印に使える印鑑に決まりはありません。ただし、100円ショップ等の印鑑では登録できない可能性があります。そもそも大変『重要』な印鑑ですので、同じものがすぐ手に入るのはよろしくありません。
またシャチハタは不可です。(強く押すと、印影が崩れますよね。)
海外に住んでいる相続人がいて、実印がありません。どうしたらよいでしょうか。
実印の代わりにサインをします。
そして、相続人が住んでいる国の日本大使館、日本領事館等で、『このサインは本人のものに間違いがない』という証明をもらいます。
なお、国によってはその国の公証人の公証で足りる場合がありますが、まずは大使館等にお問合せ下さい。
遺産分割協議書は相続人の人数分つくらなければいけませんか
とくに決まりはありません。1通しか作らないこともあります。
ただ、遺産分割協議書を持って銀行等の手続きをするときに、1通の協議書を使いまわすのは非効率的ではあります。
不動産と借金は長男が相続すると言う分割協議書は可能でしょうか
そのような分割協議書も可能ですが、負債に対しては注意点があります。
たとえ、『すべての負債は長男が相続する』と協議書に記載しても、債権者にそのことを主張することができません。 債権者は、法定相続分の割合で、各相続人に返済を求める権利を持っています。
なお、長男以外が債権者に返済した場合は、その返済した金額を長男に請求することができます。
兄弟3人で父の遺産を相続する事となりましたが長男である私が土地と自宅を受け継ぎ、銀行預金3000万円をを二男、三男で半分つづ分ける事で合意をしておりますがその場合遺産分割協議書を特に作成する必要はありませんでしょうか?
遺産分割協議書は法律で規定されているものではなく、必ず作成しなければならないわけではありません。
しかし後日の紛争を避けることにも協議の内容を明確にし書面に残したほうがよいでしょう。また、各種の遺産相続手続きにおいて遺産分割協議書の提出が必要となります。例えば遺産分割協議によって不動産を相続する場合、不動産の名義変更には被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本と遺産分割協議書が必要になります。
父が亡くなり、遺言書がでてきましたが兄弟で話会った結果、遺言書にかかれた内容と違っ遺産分割をする事に全員で合意したのですが問題はないでしょうか?
遺言があっても、相続人全員の同意があれば、遺言と異なる遺産分割協議は可能です。 ただし、遺言による遺贈があれば、受遺者の同意も必要です産分割協議書は法律で規定されているものではなく、必ず作成しなければならないわけではありません。
しかし後日の紛争を避けることにも協議の内容を明確にし書面に残したほうがよいでしょう。 
姉と二人で亡くなった父の遺産(土地、現金)を分割協議書を作成して相続したのですがしばらくして、別の銀行口座に現金(800万円)がある事が判明いたしました。
分割協議はやり直しとなるでしょうか?
遺産分割協議に漏れた部分の相続財産は法定相続で共有していることになりますので全ての相続人で再度遺産分割協議をする必要があります。
遺産が不明の場合は、遺産分割協議書に『協議後存在が判明した相続財産は○○が相続する』などという文言を入れ作成する事も可能です。
母と兄弟3人で父の遺産を相続する事となりましたが三男はまだ未成年ですが未成年がいる場合の分割協議はどうすればいいのでしょうか?
未成年者は遺産分割協議に参加する資格はありませんので法定代理人に参加してもらう必要があります。 通常は親権者が代理人となりますが同じ相続人であれば利益相反行為となり認められません。 その場合は未成年者については特別代理人を選任する必要があります。
母親と弟2人で父の遺産を分割協議をおこないましたが、後になって父の遺言書が見つかりました。 分割協議を行った内容と遺言書に書かれていた内容が若干違うのですが母と弟も既に分割協議をを行った内容で問題ないと言っているのですがどうしたら良いでしょうか?
遺言は、法定相続分に優先しますので、協議した内容と異なる遺言が出てきた場合は分割協議が無効になります。 しかし相続人や受遺者が遺言の内容を確認の上、やり直しをしないことに同意すれば、あらためて分割協議をやり直す必要はありません。
父が亡くなり兄弟で分割協議書を作成し相続を行ったのですが、数か月後に父が認知した愛人の子が現れたのですが?
認知されていない愛人の子は相続人とはなりませんが、認知されている場合は相続人となりますので実子の1/2の相続分の権利があります。 その場合は遺産分割が終了していても無効となりますので、改めて全員での分割協議をやり直すか、それが不可能であれば家庭裁判所で調停または審判を受ける必要があります。
母が亡くなり兄弟で分割協議を行うのですが二男は4年前から海外転勤で米国に住んでいる為印鑑証明を用意する事ができませんがどうすればいいのでしょうか?
海外に居住されている方は、分割協議書に必要な実印や印鑑証明書というものを利用することがでませんので、それに替わる書類として居住地の日本領事館で『サイン証明』を受けることが必要になります。

後見について

成年後見制度ってなんですか?
成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害などで判断能力が低下している人のために援助してくれる人を家庭裁判所に選んでもらう制度です。
これにより自分一人では困難な不動産や預貯金等の財産の管理や各種契約が安全に行えるようになります。
成年後見制度にはどのようなものがあるのですか?
成年後見制度は大きく分けて法定後見と任意後見に分けられます。
法定後見では本人の判断能力の程度やその他の事情によって後見・保佐・補助の3つに分けられます。
成年後見の申立てができる人は誰ですか?
成年後見制度の申し立ては誰でもできるわけではなく、本人・配偶者・四親等内の親族・市町村長などに限られています。
後見人に選任されたらまず何をしなくてはならないのですか?
まず家庭裁判所から、後見事件の審判書が送付されてきます。その後しばらくすると、後見人ハンドブックというファイルが送付されてきます。この中に、いつまでに本人の財産について調査し、報告するかが書かれています。

財産の調査ですが、それぞれの調査対象に対して、審判書または登記事項証明書、自身の運転免許証等を提示し、成年後見人(保佐人・補助人)であることを証明することが不可欠です。
まず銀行の窓口で、ご本人の住所と名前で名寄せ(バラバラの物を整理しまとめること)をしてもらうと、その銀行にある財産を確認することができます。
不動産については、市町村の税務担当窓口で固定資産台帳を見せてもらうことで、ある程度までは把握できます。
不動産が登記されている場合は法務局で確認することができます。
これらの事務を弁護士や司法書士等の法律家に依頼することもできます。
問題は現金や有価証券などです。ご本人やご家族と協力して探す必要があるでしょう。
ご本人の財産が把握できたら財産目録を作成します。
次に、ご本人の収入と支出、つまり収支を把握する必要があります。収入については、行政窓口で所得証明を取り寄せることでほぼわかります。
さらに、ご本人が働いておられる場合でしたら源泉徴収票、年金を受給されておられる場合でしたら、基礎年金など国民年金の場合には行政の窓口、厚生年金などの被用者年金の場合には社会保険事務所や保険組合などの窓口で調べることができます。
年金は、偶数月の15日に定期的な入金があるので、預金通帳があれば把握が早くなります。
支出については、ご本人やご家族に聞いたり、自宅の領収証や請求書を調べたりできますが、口座からの自動引き落しの場合で、どこに支払われているかわからない場合には、銀行に教えてもらうことができます。
介護状態や心身の状態を確認し、身上監護の計画についても裁判所に報告します。
時間が足りない場合には家庭裁判所の担当書記官に相談してください。
成年後見人はどのようなことをするのですか?
家庭裁判所から選ばれた成年後見人は本人の財産を管理したり、契約などの法律行為を本人に代わって行います。
ただし、スーパーなどでの日用品の買い物や実際の介護は一般に成年後見人の職務ではありません。
なお、成年後見人はその仕事を家庭裁判所に報告して家庭裁判所の監督を受けます。
任意後見制度ってなんですか?
任意後見制度は本人がまだ判断能力があるうちに、将来、判断能力が不十分になった時のことを考えてあらかじめ代理人(任意後見人)を選んでおいて、自分の療養看護や財産管理について代理権を与える契約を結びます(必ず公正証書を作成します)。
そして、本人の判断能力が低下したら任意後見人は家庭裁判所が選んだ任意後見監督人のチェックのもと、本人に代わって財産を管理したり契約を締結したりして本人を支援します。
浪費者は成年後見制度を利用できますか?
浪費者は成年後見制度を利用することはできません。
ちなみに、以前の禁治産制度では浪費者も準禁治産者として保護されていました。これは、禁治産制度が家制度の思想を背景にもち、もっぱら家産の維持という考え方に基づいてからでしたが、成年後見制度では家制度の思想は排除されて個人主義の考えに基づくからです。
成年後見制度を利用すると戸籍に載ってしまいますか?
以前の禁治産制度ではその旨が戸籍に載ってしまっていましたが、成年後見制度ではその旨が戸籍に載ることはありません。
その代わりに東京法務局に登記されて本人や成年後見人などから請求があれば登記事項証明書が発行されます。
期間と費用はどのくらいかかりますか?
期間と費用はケースバイケースですが一般的には期間は3~6ヶ月、費用は切手、印紙代で5,000円~1万円です。ただし、鑑定を要する場合は別途、鑑定費用が5~15万円かかります。また、申立てを司法書士に依頼すると別途、報酬がかかります。
成年後見制度のデメリットはなんですか?
成年後見制度を利用すると選挙権を失います(保佐、補助は除く)。
また、会社の取締役に就けなくなったり、弁護士や医者等の一定の資格に就けなくなるといった資格制限もあります。なお、成年後見制度を利用してもその旨が戸籍に記載されることはありません。
申立ては自分でできますか?
成年後見制度の申し立てはそれほど難しいものではありませんので司法書士等の専門家に頼まなくてもできないことはありません。ただし、どの手続きを選択するべきかなど判断の難しい面もありますので、一度は専門家に相談してみるのがよいと思います。
後見事務の方針と年間の支出の予定を立てなくはなりませんが、どんなことに注意すべきでしょうか?
財産調査、身上調査などの調査をしっかり行い、定期の収入、定期の支出、負債等の経済状況を把握し、近いうちに多額の収入や出費が見込まれる場合は、それらを見越して予定を立てることです。
被後見人の収入・支出の管理をするにあたり、銀行預金、郵便貯金等の管理についてどのようにしたらよいか、管理の方法を教えてください。
口座取引の方法ですが、口座の名義を後見人の名義に変更する必要があります。ただし、後見人個人の財産と混同することを避けるためにも名義は○○○○ △△△△ 印 (被後見人の名前) 成年後見人 (後見人の名前) (後見人の印鑑)と、するよう銀行等から指示されます。
これらの手続きのためには、登記事項証明書(または審判書)、そして後見人の運転免許証等身分のわかるもの、実印、印鑑証明書が必要です。
そして、従来のキャッシュカ-ドは使用できなくなります。
不動産の管理について注意しなければならないのは、どういう点でしょうか?
委任を受ける場合、有償、無償を問わず、受任者の職業、地位、能力、生活状況等から判断し、社会通念上の注意義務が課せられ、受任者は、自分自身に対する注意義務よりも、高度な注意義務が要求されるということが民法第644条に規定されています。
原則的には契約書どおりの履行と、社会通念上ご本人に損害を与えない程度の管理処分行為を行わなくてはなりません。
後見人に選任されたあと判断に迷う場合はどこに相談するのですか?
居住用不動産の売却は裁判所の許可を得て行ってください。
生活の状況への影響が大きく、十分な配慮が求められるからです。
民法第859条の3には、成年後見人が、被後見人に代わって居住用の建物、敷地等を処分するには、家庭裁判所の許可を受けなければならない、と記されています。
不動産売却が被後見人の生活を守るためであれば問題はありませんが、迷ったときは裁判所と相談してください。それ以外でも判断に迷う場合は、家庭裁判所の担当書記官に相談します。その旨は後見人ハンドブックに書かれています。
成年後見制度の報酬について教えてください。
後見人(保佐人・補助人)の報酬は裁判所が決定するのですが、もともとご本人の暮らしを守るための制度ですから、裁判所がご本人の生活に大きな影響を与えるような報酬を決定することはありません。
後見人の報酬は家庭裁判所が決定しますが、月2万円前後といった例が多いようです。報酬はご本人の財産から捻出することとなります。
任意後見と法定後見をいっしょに利用することはできませんか?
すでに任意後見契約を結んでいる方が、さらに法定後見制度を利用することはできません。任意後見契約による支援が優先されます。しかし、任意後見契約による支援内容では不十分でご本人の支援が行えない場合など、家庭裁判所がやむをえないと認めた場合には法定後見制度を利用することができます。
取消権が必要になった場合などがそれにあたるでしょう。
法定後見制度による支援が始まると、任意後見契約は終了します。

事業承継について

事業承継とは何ですか?
・後継者の経営をスムーズにすること
・後継者への引継ぎと共に事業を発展させること
・後継者への引継ぎ後も従業員の雇用を確保すること
このような後継者への引継ぎのトータルコーディネートが事業承継です。 具体的には,M&A,相続税対策などが挙げられます。
事業承継に十分に対処できない場合の危険は?
事業承継を失敗すると・・・

 ・お家騒動の危険性
 ・事業の不安定
 ・従業員の生活が脅かされる
 ・社内での理解が得られない
 ・相続税などの税金面でのデメリット
 ・後継者が負(マイナス)の遺産を背負う
 ・最悪の場合廃業となる
という危険があります。
こんな危険を除去するために,事業承継を成功させる必要があるのです。
事業承継対策って、なぜ大切なのですか?
日本経済を支える中小企業では、近年、経営者の高齢化が進行する一方で、後継者の確保がますます困難になっています。また、事業承継に失敗して紛争が生じたり、会社の業績が悪化するケースも多く存在しています。
【経営者の高齢化の進展】
 ・中小企業経営者の平均年齢は約57歳まで上昇
 ・経営者の引退予想年齢は平均約67歳
 ・生存率のカーブは60歳前後から大きく下降
【後継者の確保が困難】
 ・経営者の子供が事業承継する割合は20年前の約半分に
 ・後継者が既に決定している企業は全体の約43%のみ
事業承継の方法は、どのように決定すればよいですか?
事業承継の方法は、(1)親族内承継、(2)従業員等への承継、(3)M&Aの3つがあります。各承継方法のメリット・デメリットを把握するとともに、後継者候補等の関係者との意思疎通を十分に行い、承継方法と後継者を確定しましょう。
私は今50歳で社長をしておりますが、承継はいつから考えればよいでしょうか?
50歳というとまだ経営者としてこれから脂が乗ってくる年齢ではありますが、事業承継について考えるのは、「早すぎる」ことはありません。
今からでも構想を練り、事前に対策されることをお薦めいたします。
ここ数年中小企業にもM&Aの波が押し寄せているように感じますが、事業承継でM&Aを利用することはできないのでしょうか?
ご指摘の通り、M&Aは事業承継の有効な手段の一つです。
特に、社長が高齢で後継者がいない場合には、資金力や経営力がある他の会社にM&Aされることによって 事業を継続することができるからです。
事業承継の際には、相続税はかかるものなのでしょうか?
事業承継については、様々な税金が関係してきますが、その中でも相続税対策は、事業承継を進める上でも 最も重要な税金の一つです。
相続税とは、相続または遺贈(死因贈与を含む)により財産を取得した場合に、一定額を超えるとかかる税金です。
事業承継では、自社株が相続財産としてカウントされる点がポイントになります。
自社株の評価額が基礎控除(5,000万円+1,000万円×法定相続人)以下であれば、課税されません。

ただし、自社株の評価額が思っていた金額より高いケースもよく見受けられますので、相続税はかからないだろうと 漠然に考えているのは少々危険です。
予め、専門家にご相談の上、自社株の評価を試算しておくことをお薦めいたします。
贈与とは、どういうことをいうのですか?
贈与とは、贈与しようとする者が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、 相手方がこれを受諾することによって成立する契約です。
相続が起こる前に、後継者である息子に贈与しようと考えているのですが、贈与税はどれくらいかかるのでしょうか?
自社株は帳簿価格で取引することはできません。
贈与税は、他の所得に比べて税率が高いため、税負担が大きくなってしまう可能性はあります。
相続時精算課税制度というものがあると聞いたのですが、事業承継に使えるのでしょうか?
相続時精算課税制度とは、贈与したときに贈与税を課税(ただし、相続税の前払的性格)、相続したときに相続税を 課税(ただし、この制度のもとで納付した贈与税は相続税の前払いとして相続税から差し引く)という制度です。
自社株の納税猶予制度が創設されると聞いたのですが、その背景と概要を教えてください。
日本経済の基盤となるべき事業承継に関して総合的な支援が求められており、これを税制面で支援するために 創設される予定となっています。
円滑化法の制定を踏まえた後継者を対象として、自社株に係る相続税額の80%が納税猶予されます。

生前贈与について

生前贈与とは何ですか?
人が死亡してから相続で財産をもらうのではなく生きているうちに贈与で財産をもらうことです。
生前贈与をすると、何かメリットがあるのですか?
生きているうちに財産をもらえるため、相続のときに争いになりません。
相続の争いは莫大な費用がかかりますが、それを回避する事ができます。
生前贈与は、税金が高いと聞いたのですが?
贈与税の優遇措置を利用すれば、とても安価に贈与できることがあります。
贈与税の優遇措置には、どのようなものがありますか?
相続時精算課税制度と、夫婦間贈与の特例というものがあります。
相続時精算課税制度とは何ですか?
65歳以上の親から20歳以上の子供へ贈与する場合は、2500万円まで非課税で贈与ができる制度のことを、相続時精算課税制度といいます。
祖父から孫への贈与に、相続時精算課税制度は使えますか?
子が死亡してすでに存在しないのであれば利用できますが、子が生存していれば、祖父から孫への贈与において、相続時精算課税制度は利用できません。
税務申告は、どのように行うのですか?
毎年2月1日から3月15日までの間に、税務署備え付けの用紙に必要事項を記入して、必要書類をつけて提出します。
贈与税以外にかかる経費はありますか?
不動産の名義を変えるには、登録免許税という税金が必要になります。
固定資産税評価額の2%です。また市町村に、不動産取得税を支払います。
固定資産税評価額の3%です。(減税措置もあります)
固定資産税評価額は、どうすればわかりますか?
ご自宅に郵送される固定資産税納付通知書に記載されています。また市区町村役場の、税務課等で、評価額証明書を発行してもらえます。
不動産の名義はどうやって変えるのですか?
不動産の名義を変える申請書に、必要書類をつけて法務局に提出します。専門知識が必要なため、司法書士という専門家に依頼するのが一般的です。
贈与税が課税されないのはどのような場合ですか?
贈与税は贈与を受けた全ての財産に対して課税されるのが原則ですが、以下の贈与は贈与税は課税されません。

(1)法人からの贈与により取得した財産 法人から財産をもらった場合には贈与税ではなく所得税がかかります。
(2)夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者の間で生活費や教育費に充てるため取得した財産。この生活費とは、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいいます。但し、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税が課税されることになります。
(3) 公共事業用財産
(4) 奨学金の支給を目的とする特定公益信託からを取得した場合で一定の要件に当てはまるもの
(5) 障害者またはその人を扶養する人が一定の制度に基づいて支給される給付金を受ける権利を取得した場合
(6) 国内に居住する特別障害者が特別障害者扶養信託契約に基づいて一定贈与を受けた場合には、信託の価額のうち、6,000万円までの金額については贈与税が課税されません。
(7) 公職選挙法の適用を受ける選挙の候補者が、選挙運動のために金品を取得した場合
(8) 香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞などのための金品
(9) 相続や遺贈により財産を取得した人が、相続があった年に被相続人からの贈与財産

相続税について

相続税の申告をする必要があるのはどんな人ですか?
被相続人から相続、遺贈、相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した各人の課税価格の合計額が、基礎控除額を超える場合には、その財産を取得した人が相続税の申告をする必要があります。
したがって、課税価格の合計額が基礎控除額以下である場合には、相続税の申告は必要ありません。なお基礎控除額とは、3.000万円+ (600万円×法定相続人の数)の算式で計算します 。
提出に期限はありますか?
相続税の申告書の提出期限は、相続の開始があったことを知った日(通常の場合は、被相続人の死亡の日)の翌日から10か月目の日です。
妻は本年夫が死亡したため、夫の死亡で遺産を相続することになったが、昨年夫からいま住んでいる住宅と土地の贈与を受けていた。このときの贈与税は贈与税の配偶者控除を受けたため課税されなかったが、相続税では相続開始前3年以内の贈与財産として相続税財産に加算し課税されることになるか。
相続開始前3年以内の被相続人からの贈与財産の価額のうち、その贈与税の配偶者控除を受けた金額に相当する部分は、相続税の計算上、相続開始前3年以内にの贈与財産の加算の対象にはなりません。(相法19)
離婚により、妻が夫から財産の分与を受けた場合には、その財産について贈与税が課税されるでしょうか。
離婚により財産の分与を受けた場合には、それが協議上の離婚であっても裁判上の離婚であっても、原則として贈与税は課税されないが、その財産の価額が、婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮してもなお不当に多すぎると認められる場合のその不当に多すぎる部分や、離婚を手段として贈与税や相続税を免れようとするためのものである場合の分与財産についてには、その財産は贈与により取得したものとして贈与税が課税される。(注)離婚による財産分与は、本来は財産の贈与には当たらない。
相続した財産を売却するときに、また税金がかかるのですか?
相続時に相続税を納めて取得した財産であっても売却するときには原則として譲渡所得税が課税されます。ただし、この譲渡所得税を減額することができる特例があります。この特例のことを『相続税額の取得費加算の特例』といいます。相続により取得した財産を、相続税の申告期限の翌日以後3年以内に譲渡した場合には、支払った相続税額のうち、一定の金額をその譲渡所得の計算上、経費とすることができるというものです。
この特例の適用を受けるためには確定申告をすることが必要です。また、期限がありますのでお早めの決断が求められます。売却される予定の方はお早めにご連絡を下さい。
相続税の申告はどのタイミングで相談するのがベストですか?
相続税の申告期限は、相続開始日より10ヶ月以内となります。
相続発生後は、被相続人の財産・債務の把握、相続人の確認等さまざまな作業を行う必要があります。
その財産・債務を把握したうえで相続放棄を選択する場合は、相続開始日から3ヶ月以内に申出なくてはなりません。また、被相続人の準確定申告(その年の1月1日~相続発生日までの確定申告)は、相続開始日から4ヶ月以内に行わなくてはなりません。
よって、相続税の申告の相談は、早ければ早いほどよいといえるでしょう。できれば相続開始日から2ヶ月以内にされることをお勧め致します。
相続税の節税はできるのでしょうか?
相続税の節税につながる基本的な手法は以下のとおりです。
<生前贈与>
生前贈与を行うことにより、将来の相続財産の減少を図ります。
この場合は、生前贈与する財産の種類・金額、贈与税の特例などの選択について十分検討しなければなりません。

<評価引き下げ>
評価額の高い財産(現金・預金など)を、評価額の比較的低い財産(アパートやその敷地など)にシフトさせることにより、将来の相続税の節税を図ります。
なお、節税対策とともに、生命保険などを活用して将来の相続税の納税資金を準備しておくことも重要です。
どのような財産にかかるのですか?
相続税がかかる財産は、原則として、相続や遺贈によって取得した財産です。
例えば、現金、預貯金、土地、建物、株式、投資信託、宝石、家具、自動車、書画・骨董品、事業用資産、電話加入権、著作権などです。

【ロ】相続や遺贈によって取得したものとみなされる財産(みなし相続財産)例えば、死亡退職金や功労金、死亡保険金、生命保険契約の権利などです。

【ハ】相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税に係る贈与によって取得した財産

【ニ】生前に被相続人から相続時精算課税に係る贈与によって取得した財産
内縁関係にありますが、将来相続が発生した場合に相続人になれますか。
結論から先に申し上げると、相続人にはなれません。相続人になれる人のことを「法定相続人」といい、配偶者(夫・妻) と血族に限定されています。法定相続人になれる配偶者とは、正式な婚姻の届出を行った夫または妻のことです。
戸籍上は籍に入っていない内縁関係の場合は相続権がありません。よく引用される事例ですが、入籍前の新婚旅行で事故死した場合も相続権はありません。
養子は財産がもらえるのに、連れ子はもらえないというのは本当ですか?
本当です。養子は養子縁組を行った日から実子と同じ扱いになります。養子の場合は養親(ようしん)、実親(じつおや)の両方の相続人になれます。
一方、連れ子の場合は再婚した親は婚姻届により配偶者としての相続権が認められますが、配偶者と血族相続人のみが「法定相続人」とされるために、血縁関係のない連れ子には相続権がありません。
尚、法定相続人の数に含めることができる養子の数は、実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人まで認められます(民法上は養子の数に制限はありません)。
婚外子(こんがいし)、非嫡出子(ひちゃくしゅつし)には相続権がないのですか?
姻届を行った両親から生まれた子を「嫡出子(ちゃくしゅつし)」といい、婚姻関係のない男女から生まれた子を「非嫡出子(ひちゃくしゅつし)」いわゆる「婚外子」といいます。この場合は「認知」によって父との間に親子関係を生じさせることで、相続権を得ることができます。
この非嫡出子(婚外子)の相続分は、嫡出子の2分の1となります。
尚、婚外子の相続分を嫡出子と均等にしたい場合は、婚外子と養子縁組をする必要があります。
相続人のいない財産はどうなるの?
最終的に全く相続人や特別縁故者が存在しない場合は、相続財産は国庫に入ります。通常の流れは、利害関係者または検察官の請求により家庭裁判所が「相続財産管理人」を選任し、相続財産の管理と不明の相続人の捜索を行わせます。
そこで相続人がいないことが確定し、「特別縁故者」の申し立てが家庭裁判所にあれば、相続財産の全部または一部が与えられます。
特別縁故者とは、内縁の夫・妻、被相続人の療養看護に努めた人、戸籍上は養子縁組の届出がなされなかった親子同等の関係者など、被相続人の存命中に精神的あるいは経済的な支援を行っていたなどの密接な関係を認められた人をいいます。

相続放棄と限定承認について

亡くなった夫に借金があり、相続をしたくない場合はどうすればいいですか?
相続放棄、又は限定承認という方法があります。相続放棄は、最初から相続人ではなかったとみなされますので、当然債務を弁済する義務から解放されます。限定承認は、相続した財産の範囲でのみ債務を弁済し、仮に財産が残った場合にのみ、その財産を相続するという制度です。共に、相続開始から3ヶ月の間に家庭裁判所に申し立てなければなりません。
限定承認を申し立てる場合には、相続人全員でする必要があります。また、一度放棄や限定承認の申し立てをしてしまうと、原則撤回は出来ませんので、事前に十分調査する必要があります。
被相続人の生存中に相続放棄をできますか?
相続放棄は、被相続人の死亡後でなければ、手続をすることができません。
被相続人が死亡してから3ヶ月以上経過してしまったのですが、相続放棄はできますか?
相続放棄は、「被相続人の死亡後、自分が相続人になったことを知った時から」
3ヶ月以内にしなければなりません。その条件を満たしていれば、3ヶ月以上経過しても、相続放棄可能です。
ただし、自分が相続人であることを知っていても相続財産の状況を詳しく認識していなかった場合は、「被相続人の死亡後、自分が相続人になったことを知った時から」3ヶ月を過ぎていても相続放棄できる場合があります。
相続財産の詳細な認識をした時から3ヶ月以内にすればよいとする判例により相続放棄が可能な場合がありますので、3ヶ月を超えてしまっている方は、お気軽に私どもまでご相談ください。
被相続人の不動産を売却してしまったのですが、相続放棄できますか?
相続財産を相続人が処分してしまった場合、相続放棄ができなくなります。
不動産は重要な相続財産ですので、相続放棄が認められなくなる可能性が高いでしょう。しかし、後から予期しない高額な負債(借金)が判明した場合など、相当の理由があれば認められる可能性もあります。
被相続人の預貯金を葬式代に使用してしまったのですが、相続放棄できますか?
相当の範囲内での使用であれば相続放棄の障害にはなりません。不相当に豪華な葬儀を行った場合等は「相続財産の処分行為」とみなされますので注意が必要です。
被相続人の使用していた日用品を処分してしまったのですが、相続放棄できますか?
日用品などの一般的に資産価値がない相続財産に関しては、処分してしまっても相続放棄の障害にはなりません。
相続放棄した場合、被相続人の預貯金はどうなりますか?
相続放棄の結果として誰も相続する人がいなくなった場合、そのまま10年経過すると時効によって金融機関のものとなります。
相続放棄した場合、被相続人の不動産はどうなりますか?
相続放棄の結果として誰も相続する人がいなくなった場合、国のものになります。
相続放棄した場合、生命保険金は受け取れないのですか?
相続放棄した相続人でも保険金の受取人に指定されている場合はそのまま受け取ることができます。生命保険金は被相続人が生前に持っていた財産ではないので相続財産には含まれないからです。
相続放棄の手続き中に、金融機関から支払の請求された場合はどうすればいいですか?
又、相続放棄の手続き後に、相続放棄が完了したことを、金融機関に知らせる必要はありますか?
相続放棄の手続き中なので支払うつもりがないことを伝えましょう。
相続放棄の完了を金融機関に知らせる義務はありませんが、支払の請求をされたくない場合は相続放棄の手続きが完了したことを伝えましょう。
相続放棄の手続き中に、他の相続人から遺産分割の書類に署名押印をするように言われた場合はどうすればいいですか?
相続放棄の手続き中なので協力できないことを伝えましょう。遺産分割協議に参加する事は「相続財産の処分行為」にあたりますので、応じてしまうと相続放棄が認められなくなる可能性がありますので、ご注意ください。
相続放棄が取り消される場合はありますか?
相続放棄の手続きが完了した後で、相続財産を隠したり、処分したりすると相続放棄取り消しの対象になります。
相続放棄を撤回することはできますか?
相続放棄の手続きが完了した後で、相続放棄を撤回することはできません。
しかし、騙されて相続放棄をした場合や脅されて相続放棄をした場合等の一定の事由がある場合、相続放棄を取り消すことができます。
夫が多額の借金を抱えて無くなりました。相続放棄をしたいと思いますが,生命保険金の受取人が、妻である私になっています。相続放棄をすると,生命保険金は受け取れなくなるのでしょうか。また,生命保険金を受け取ってしまうと,相続放棄ができなくなるのでしょうか。教えて下さい。
受取人が被相続人以外であるならば,生命保険金を受け取っても,相続放棄には影響がありません。 相続放棄後に生命保険金を受け取ることもできます。
何故そうなるかと言うと、受取人が,亡くなった方以外の者に指定されている場合,生命保険契約は,第三者のためにする(民法537条)保険契約ということになり,指定された者が固有の権利として生命保険金を受け取ることができます。したがって,相続放棄があっても生命保険金は受け取れます。
また,生命保険金は相続財産に含まれませんから,生命保険金を受領しても,相続財産を処分したことにはならず、相続放棄が可能です。 但し,生命保険金の受取人が亡くなった方となっている場合,生命保険金は相続財産となり,これを受け取ると相続放棄ができなくなりますので,ご注意下さい(相続放棄をすると受け取れません。)。
財産もあるけど借金もあり、プラスだかマイナスだか解らない。宝石もあるが価値か解らないけど、近くに鑑定してもらえるところがないから時間がかかりそうです。こんな状況では3ヶ月ではとても終わりそうにありません。こうした場合はどうしたらいいのでしょうか?
3ヶ月の期間は、裁判所に言えば伸ばしてもらえます。
伸ばしてもらう理由などにもよりますが、プラス3ヶ月ぐらい伸ばしてもらえることが多いですね。伸ばしてもらったけれども、結局プラスマイナスよく解らない場合には、限定承認という方法もあります。これは、プラスの財産の限度でマイナスを返済する方法です。
例えば、プラスの財産が200万円でマイナスの財産が100万円の場合、まずは100万円を返します。すると、100万円残ります(実は100万円も残らないのですが、それについては後で書きます)。このまま、マイナスが出てこなければとてもラッキー。
しかし、もしかすると1000万円の借金が出てくるかも知れません。そんな時でも、1000万円全部ではなく、残った100万円だけ返せば大丈夫という制度です。
ただ、あまり使われません。理由は、時間がかかる、手間がかかる、お金がかかる(専門家への報酬等)といったものです。
解りやすくするために、上の例では差し引きプラス100万円にしましたが、そこから専門家の報酬などが予想以上に持って行かれたりします。
父が亡くなって3ヶ月たってから、借金の請求が来て、その時点で父に借金があることを知りました。こんな時は、もう相続放棄は無理なのでしょうか?
場合によっては、まだ可能です。正確には、亡くなってから3ヶ月ではなく、亡くなって相続が始まったことを知ってから3ヶ月です。
ですから、「請求が来て初めて借金の存在を知りました。」と主張していくことが重要になるでしょう。その場合、普通に申し立てても無理ですから、裁判官のハートを射抜く文章も一緒に出すべきです。
ただ、相続放棄のチャンスは事実上一回限りですから、相当な自信がない限りは、専門家に書いてもらうべきかとは思います。