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生前贈与


生前贈与とは、被相続人が死亡する前に自分の財産を人に分け与える行為です。
個人の財産は、各個人の意思により自由に処分できるのが原則です。

また生前贈与は、将来負担すべき相続税を抑えるという目的のために利用されます。

生前贈与の注意点

生前贈与の際の注意点として、次の4点を確認する必要があります。
 
1. 贈与税と相続税の節税額の分岐点を確認しておくこと
2. 遺産分割のトラブルとならないように注意すること
3. 贈与契約書を作成し公証人役場で確定日付を取っておくこと
4. 相続開始前3年以内の相続人に対する贈与は相続財産として加算されることを確認すること

亡くなった方から生前にもらった財産は、亡くなる前の一定期間分をさかのぼって相続財産に足し戻したうえで、相続税を計算します。この「さかのぼる期間」が、令和5年度の税制改正で3年から7年に延ばされることになりました。ただし、すぐに7年になるわけではありません。対象となるのは令和6年(2024年)1月1日以後に行われた贈与だけなので、実際にさかのぼる期間は、相続が発生した時期によって次のように変わります。令和8年(2026年)12月31日までに亡くなった場合は、これまでどおり3年です。令和9年(2027年)1月1日から令和12年(2030年)12月31日までに亡くなった場合は、令和6年1月1日までさかのぼることになるため、3年より長く7年より短い期間となります。令和13年(2031年)1月1日以後に亡くなった場合に、はじめて7年となります。なお、延長された4年分(亡くなる3年前から7年前までの間に受けた贈与)については、その合計額から100万円を差し引いた金額を足し戻します。

 
以上の4点です。

生前贈与の方法

次に実際の生前贈与のやり方を見てみます。
贈与税は暦年課税で、1年間に基礎控除額が110万円です。
 
つまり、年間で110万円以下の贈与については課税されず、申告も不要ですので、一番シンプルな生前贈与の方法だといえます。
 
生前贈与を活用した節税対策には、110万円の基礎控除を最大限利用することのほかに、配偶者控除を利用する方法があります。
 
条件は、婚姻期間20年以上の配偶者からの贈与であることと、居住用不動産または、居住用不動産を取得するための金銭の贈与であることです。
 

2000万円まで課税価格から控除できます。
 
相続税には、基礎控除(3,000万円+(600万円×法定相続人の数))や配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例といった軽減措置があります。ただし平成27年(2015年)1月1日以後に開始した相続については、基礎控除額が改正前の6割の水準に引き下げられたため、以前よりも相続税の課税対象となる方は増えています。生前贈与が税制上の効果を生むかどうかは、遺産の総額や家族構成によって変わりますので、まずはご自身の相続税額の見込みを確認することが大切です。
 
一般のサラリーマン家庭においては、生前贈与が相続税対策に役立つかどうかは定かではありません。
というのも、相続税には税金のかからない基礎控除や、配偶者税額軽減などの優遇措置があるからです。
 
相続税対策として生前贈与を活用するには、まず被相続人の資産状況の把握が必要です。
生前贈与していても実は税金がかからない状況だった、ということになっては意味がありません。
 
この制度がよく使われる場合としては、不動産・土地の相続等、多額の金額が動く時です。
この場合には、税金に詳しい人でもしっかり確認しておいてください。